生きる目的から手段へ!未来を担う賃貸生活

時代と価値観の変化

子供の頃、大人たちの
「今は賃貸住宅だけど、将来はマイホームを建てたい」という言葉を聞いたことはありませんか?

 

戦後の日本では、自分の家を持つことが神格化されてきました。

 

復興の名のもとに、政府が住宅政策を主導したのです。

 

若いうちは安価な公営住宅に住み、
生活に余裕が出てきたら分譲マンション、一戸建ての購入というルートが作られたのです。

 

小さな賃貸アパートに昔から住んでいた人にとって、
庭や駐車場が付いたマイホームは大きな憧れでした。

 

家族の在り方を決定づけたのも住宅です。

 

2DKのアパートが一般的となった時代から、
核家族化が促されたことがその証拠といえるでしょう。

 

1970年代以降、ニュータウンという考え方が住宅業界を席巻します。
郊外に一軒家を建てることが人生の目標とされていたのです。

 

この頃の家族形態の特徴は、男性と女性の役割がはっきり分かれていた点にあります。
男性は外で働き、女性は家を守る。
家を建てるために、夫は残業や休日出勤をすることも多くなります。
高価な物件を買った家族ほど、
揃って家にいる時間が短くなるという逆転現象が起こっていたのです。

 

1975年には、リビングルームを設置したワンルームマンションが誕生します。
一戸建てでなくても1人が1部屋を占有出来るようになりました。

 

バブル経済の後押しもあり、1980年代には土地やマンションを購入する人は増大します。
財テクという言葉が表すように、住宅に対して資産としての価値を見出すのです。

 

しかし、好景気はいつまでも続きません。
その後の景気低迷は、私たちの住宅観に更なる変化をもたらすのです。

 

 

リスクに敏感な社会

土地や住宅に関する神話を打ち砕いたのがバブル崩壊です。

 

大きな買い物にはリスクがある。
そんな当たり前のことを思い出させてくれたのです。

 

賃貸が得か、持ち家が得か。

 

バブル崩壊以前は、政府主導の持家信仰がもてはやされていました。

 

現在では違います。
「家を買うために働く」から「人生のツールとしての住居」という考え方へシフトされつつあるのです。

 

その人がどんな仕事をしているかによって、
住宅に関する価値観に違いが出るのは当然のことです。

 

例えば、転勤の多い旅行代理店勤務なら、賃貸マンションで充分事足ります。
変な時期に住宅を購入してしまうと、負の財産としてのしかかる可能性も否定出来ません。
住宅購入の際に考えられるリスクを、もう1度確認しておきましょう。

 

1番大切なことは、自分に支払い能力があるかという点です。

 

ほとんどの場合ローンを利用することになるので、
この支払は現在だけではなく未来に渡って継続可能でなければいけません。

 

家を購入しようとしている土地に、骨を埋める覚悟がありますか?
この質問に対して、即座にイエスと答えられないなら、あなたはまだ迷っています。
人生の指針が決まっていないうちに住宅を購入すると引き返すのが大変です。

 

気に入らなかったから返品する。
こんな気持ちで住宅を扱うことは許されないのです。

 

持ち家は、あなたを縛りつけます。
悪い言い方かもしれませんが、確かな事実です。
それでも家の購入を考えている方は、
自分の人生の終わりまで見通しを立ててから、不動産屋を訪れましょう。